今回は桐生 稔さんの著書『説明の一流、二流、三流』を要約していきます。
『説明の一流、二流、三流』はタイトルの通り一流の説明力を手に入れていただくための本です。説明をするのが上手くなかったり、人前で話をするのが苦手な方に是非、読んで欲しい1冊です。
作者の桐生稔さんも本書で自分の説明力も元々「小学生並みだった」と語っており、その後の経験から得ることが出来た、たくさんの説明するテクニックを紹介してくれています。実に本書では45のテクニックが収録されています!直接、顔と顔を合わせた場面の説明のテクニック以外にもリモートでの説明のテクニックも収録されています。
今回の記事では、数多くあるテクニックの中から特に印象に残った3つを紹介していきます。
要約 説明の一流、二流、三流
言った通りにやってくれない、何回言っても通じない。これは相手の聞き方や理解力が低いのではなく、あなたの説明が下手だからかもしれません。一流が極めている45のメソッドを身につけて、伝える力を向上させよう!「あなたの話はわかりやすい」と言われたい人に捧ぐこの1冊!
「BOOK」データベースより
すごく伝わる説明
三流は、思いついたまま話し、
二流は、モレなく、ダブりなく話し、
一流は、どのように話す?
説明の一流、二流、三流より
相手にすごく伝わる説明をしようと思った時に、三流の人はただ自分の思ったことを話します。これだけなら相手の方にも何が言いたいのかは伝わらないでしょう。では、さらに上をいく二流の人は「モレなく、ダブりなく」説明をするといいます。確かに大事なことが「モレていたり、ダブって」いたら相手の方からの信憑性はなくなってしまいますね。
そこで更に上をいく一流の人が行なっている「すごく伝わる説明」とはモレなく、ダブりなく整理をした後に「大胆に削る」ということをしています。本当に伝えたいことに光を当てて説明をするのが一流の説明力です。「もし、説明時間が10秒しかなかったら?」「あえて1行で説明するとしたら?」何を伝えるのか?を考えて本当に伝えたいこと以外を削って説明を行うのが一流だというのです。
説明の組み立て方
三流は、プロセスから考えはじめ、
二流は、結論から考えはじめ、
一流は、何から考えはじめる?
説明の一流、二流、三流より
よく説明は「結論」から話せと言われています。しかし、一流の人は更に上をいく説明力を持っています。それは『まず、相手の頭の中を想像しはじます』
一流の人は相手のタイプに合わせて説明の方法を切り替えているのです。大きく分けて説明をする時に3つのタイプに分かれるといいます。
- まずは結論から知りたい人
- 前提、背景、根拠といった詳細から知りたい人
- まだ結論を求めてない(話を聞いてほしい人)
このどれか3つのヒットするといいます。相手のタイプ、頭の中を想像して先に何が知りたいのかを考えて説明するのが一流の説明力だというのです。
説明力が増す説明
三流は、やることを説明し、
二流は、目的を説明し、
一流は、何を説明する?
説明の一流、二流、三流より
会社の長期計画、新しいプロジェクトを立ち上げる、社内のルールを変更するなど説明の場で必要なのは『目的』でしょう。しかし、本書では目的を説明しただけでは二流止まりだといいます。おそらく目的だけを説明しても上手くいきません。
目的を伝えても動いてもらえない。この現象が起こる理由はたった1つ。それは、「目的と個人の関係性が薄い」からです。いくら、もっともらしい目的を語っても、それが個人にどう影響するのかが、イメージできないと、人は本気で動きません。
一流は『目的と個人の関係性を説明する』のです。ただ『便利になる』という目的では個人の関係性に紐づくイメージが難しいです。「生活が豊かになる」とか目的が達成できたら自分の生活とイメージできるように紐づけるのが一流の説明力だというのです。
最後に
今回は、桐生稔さんの著書『説明の一流、二流、三流』の特に印象に残った3つのテクニックを紹介させていただきました。
すごく伝わる説明をするためには、モレやダブりだけをなくして説明するだけでは足りず、本当に必要なことに光を当てて説明をすることや、説明の組み立てをする時は安易に結論から話そうとするのでなく相手に合わせて相手の頭の中を想像することが大事だということを紹介させていただきました。
本書ではここに紹介しきれなかった説明力のテクニックがたくさん書かれています。ぜひ、興味を持った方は本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
作者の桐生稔さんは他にも『雑談力の一流、二流、三流』という本も書かれており、こちらもオススメです。紹介している記事もあるのでぜひ、気になる方はチェックしてみてください。