感動したい人から感動させる人になりたい。
と最近感じる事が多くあります。
みなさんはどうでしょうか。
人間関係やプレゼンの場など人の心を動かすにはどうすれば良いのか。
そのように考えた事がある方も多くいらっしゃると思います。
僕も同じような悩みがありました。
そこで悩みに悩み見つけたのがこの1冊の本でした。
100万人の心を揺さぶる感動の作り方
この1冊の本に出会えたことで人に感動を与えるにはテクニックがあるという事が分かりました。
役者でも演出家でもない普通の一般人の僕でも簡単に実践する事ができました。
今回は、その6つのテクニックを紹介していきましょう。
人に感動を与えるには6つのテクニックがある
本書では人に感動を与えるには6つのテクニックがあると言っています。
- 標準装備
- 共演者
- 2人称シフト
- メタファー
- コントランス
- 恩贈り
具体的に説明していきましょう。
標準装備
役者でもないんだから自分は人に感動を与えるなんてできないよ・・・
というあなた!ちょっと待ってください!!人に感動を与える能力は誰にでも与えられている才能なんです。
ただ使っていないので鈍ってしまっているだけ。
子供の頃、笑ったり歩いたりしただけで、周りの人を感動させていた天然の表現力。
そこにいるというだけで、周りの人を幸せにしていた天然の共感力。
その2つの表現力と共感力が人に感動を与える事ができる誰にでも持っている不思議な力です。
共演者
あなた自身の人生を舞台(ステージ)と考える事です。
人生が舞台だとしたらあなたが主人公です。
あなたの演技を見ている周りの人は皆観客で、一緒に自分のドラマを作っている人が共演者だという事です。
人生を舞台だととらえることで日常に適度な緊張感が生まれます。
では、あなた自身が主人公であるのなら共演者は誰なのか。
共演者は共にドラマを演じると書いて『共演者』ですよね。
ここがポイントですが敵対関係を作るのでなく共演者を多く創ることが大事という事です。
たとえばビジネスにおいて、売り手と買い手がいます。私は売る人であなたは買う人です。
実はその関係性はベクトルが正反対ですので、近くに従って必ずどこかで衝突します。
そうならないように買い手・売り手という関係性でなく『共演者』という立場に切り替えるのです。
江戸時代の商人の言葉にこのようなものがあります。
無理に売るな、客の好むものも売るな、客のためになるもの売れ
無理に売る→自己中心
客の好むものを売る→他己中心
客のためになるものを売る→自他中心
あなた自身が主人公の舞台に敵対関係はいない方が良いのです。目の前にいる顧客、上司、友人誰でも共演者だと思う事。一緒に自分の舞台を演じてくれている共演者だと思う事です。
2人称シフト
感動を与えるには2人称にシフトする事が大事です。
小説の物語を例に出すと、その文体を決定するために重要な選択があります。
それは、物語を書く視点です。つまり『何人称』で書くかということです。
主人公の立場で物語を進めるのが1人称。主人公を客観視した立場で物語を進めるのが3人称。
では2人称とは。それはアナタに向けて伝える物語です。
1人称は自分の立場、3人称は多くの人の立場から物事を伝えることです。
つまり自分や多くの立場から語るのではなく2人称のあなたに向けたメッセージを伝えることで感動を与える事ができます。
大切な「あなた」へ向けて何を伝えるのか。
大切な「あなた」のために創る何か。
大切な「あなた」をサポートするアイデア。
多くの人に伝えるメッセージでなく、目の前の誰か1人に向けられたメッセージの方が感動を与えられます。
メタファー
あるものを他の何かに例えて表現する言葉の演出法です。
メタファーとは伝えたいことを直接伝えるのではなくて、もっと分かりやすいもの、もっと気づきが大きいもの、もっと感動的なものに置き換える手法です。
教え方や伝え方が下手な人はメタファーが使えていない可能性があります。
たとえば、教え方が下手な先生は学生が分からないことを、もっと分からない専門的な言葉で伝えていたり。
パソコンを買いたくて家電量販店に行って、スタッフに使い方を質問したら専門用語で説明されて、意味を聞くとさらに難しい専門用語を使われたり。
メタファーは比喩、例え話とも言えます。目の前にいる伝えたい人に合った例え話をすると効果的でしょう。
コントランス
感動するものには必ずコントランスがあります。
コントランスとは目の前の現実の裏に隠されたものです。
光と影というべきでしょう。
他にも笑いと涙。熱さとクール。野性味と繊細さ。知性と感性。などでしょう。
コントランスは平凡な状況に躍動感を生み出せるテクニックです。
人の心はコントランスに惹かれます。
プラスの出来事の中には必ずマイナスの種があります。
華やかな経験を語る中(プラス)に、それまでに涙をした辛い経験(マイナス)の面も伝えることでグッと聞き手を惹きつけられます。
恩贈り
最後の6つ目のテクニックは恩贈りです。
人との関わりの中で、勇気や情熱、ねぎらいの言葉、心が温まる親切、心配り、たくさんの喜びや感動をもらって生きています。
人からもらった全ての喜びを恩という言葉に置き換えてみましょう。
恩をもらった人に返すことを恩返し。
恩をもらったのに知らんぷりすることを恩知らず。と言いますね。
そして、もらった恩をその人に返すのではなく、自分の周りの人に返すことを恩送りといいます。
江戸時代には日常的に行われていたそうです。
恩返しは2人だけの関係性で終わってしまいます。恩送りは社会全体に広がっていきます。
ここで恩送りでなく恩贈りとは。
恩贈りとは感想の循環のことです。自分のところで恩が止まっている人には感動を与える事ができません。
自分が周りの人にもらった恩を思い出しましょう。
勇気をもらったこと。
応援してもらったこと。
教えてもらったこと。
許してもらったこと。
守ってもらったこと。
感動させてもらったこと。
このような周りからもらった恩、感謝の気持ちをまた誰かに伝えていく事が感動というものを与えるものになるのでしょう。
最後に
人に感動を与えるにはテクニックがありました。
今回は、100万人の心を揺さぶる感動の作り方に書かれていた6つのテクニックについて紹介させていただきました。
前提として誰にでも人に感動を与えられる能力が与えられているということです。この言葉を聞き私は悩みがなくなりました。
誰にでも感動を与える力があるのなら、あとは身につけていくだけで良い。そう思えました。
ぜひ、気になった方は本書を手にとってみてはいかがでしょう。