「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずー。」
の有名なフレーズで始まるのは福沢諭吉の学問のすすめです。
実は、この後に続きがあります。
ただ、世の中には賢い人や愚かな人もいれば金持ちも貧しい人もいる。また、社会的地位の高い人も低い人もいる。こうした雲泥の差はどうしてできるのか。その理由ははっきりしており学ぶか学ばないかで決まる。
今回は、まだ読んだ事がない方に学問のすすめについて簡単に要約をしました。ぼくは絶対に読むべき本としてオススメしています。
記事の参考にさせていただいだのはこちらです。
現代語訳なので、とても読みやすくなっています。
学問のすすめとは?
約150年前の明治5年(1872年)に初版が出版され明治9年に十七編の出版で完成となった本。明治初頭は、日本が独立した近代国家としてやっていけるかの瀬戸際だった。欧米に対しても日本は弱い立場であった。
著者の福澤諭吉は日本の独立を訴え、国が自立する為には学問をする事が大事と説いた。1人1人が学問を学ぶ事で結果として日本の国自体が強力な国になるということ事である。
それについての方法が書かれたのが学問のすすめである。
福澤諭吉という人物
福澤諭吉(1835年〜1901年)は日本の武士、思想家、教育者であった。現在の1万円札の肖像画にもなっており、その名を知らない人はいないでしょう。
現在の慶應義塾大学(旧 慶應義塾)の創設者である。教育者であり様々な業績を称えられ「明治六大教育家」として列されている。
学問のすすめ 内容を要約
学問に対する考え方
成功したかしないかは、勉強したかしないかで決まると断言されています。
学ばなければ貧乏になり学べば裕福になるという事です。当然、世の中には難しい仕事もあれば簡単な仕事もあります。社会的な地位が高く、重要であれば当然として報酬も高くなり自然と富むと思います。また、下のものから見たら到底手の届かない存在に見えます。しかし、そのもともとを見ていくと、その人に学問の力があるかないかによって、そうした違いが出ただけであり、天が生まれつき定めた違いではないと説いています。
よって「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」であり、社会的な差は学ぶか学ばないかによって決まり、天が決めることではないという事でしょう。
勉強とは生活に役に立つものでなければならない
ただ、がむしゃらに勉強をすれば良いという訳ではありません。
学問のすすめでは日常生活に役に立つ実学を学ぶことが大事だとしています。勉強をしても役に立たない内容は勉強をする必要がないと説いています。
例えばでこんな話が書かれています。
書生(現在でいう学生)は長年江戸で勉強をし、偉い先生たちの説をせっせと写しとっていた。その写本は数年間で百冊を超える量となった。学問をやり遂げて、いよいよ彼は故郷に帰ることになった時に写本は重かったので別の船で送ることにした。不運にも船は難波し、写本は全て海の底に沈んでしまったのだ。書生は故郷に帰ったが、学問は全て海に沈んでしまい、自分は江戸にいく前と何も変わらなかったという話
ただ、勉強をすれば良いのではなく、自分の人生設計に役に立つ実学を学ぶということが大事だということです。
具体的な例として帳簿の付け方とか手紙の書き方が紹介されています。明治初頭に書かれた本ですので現在でいえばパソコンのスキルとかでしょうか。
環境のせいにしてはいけない
自分が勉強ができない事を環境のせいにしてはいけないと説いています。
どんな境遇や環境が悪くても勉強はできると断言されています。
粗末な着物、粗末な食べ物で、暑い寒いも関係なく、米をついても、薪を割るのも良い。学問は米をつきながらでも出来るから環境のせいで勉強ができないというのは結局は自分自身が勉強・実学を学ぶ情熱がないという事でしょう。
仕事が忙しすぎて学ぶ時間がないとか言い訳をせずに自ら学ぶ時間を作りましょう。スマホを見る時間を本を読む時間に変えましょう。
本を読みコツも記事にしています。
知らないと損!!ビジネス書・自己啓発本を読んで忘れない3つのコツ
最後に
今回は絶対に読むべき本として福沢諭吉「学問のすすめ」の内容を要約して紹介をさせていただきました。現在はGoogle検索やyoutubeなどで本の内容を簡単に解説しているものが増えていますが実際に本を熟読して得た知識とは雲泥の差になるでしょう。
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ぜひ、あなたも本を読んで知識を高めてはいかがでしょうか。