中国古典

矛盾・逆鱗・守株とは?中国の思想家 韓非子から学ぶ

あなたも、聞いた事がある【矛盾(むじゅん)・逆鱗(げきりん)・守株(しゅしゅ)】についての意味と言葉の由来になった中国の古典である韓非子(かんぴし)に書かれている内容と韓非子が伝えたかった事を解説していきましょう。

韓非子とは人物(中国の思想家)でもあり、その書いた書物も韓非子というタイトルで現代に受け継がれています。

韓非子についての記事はこちら

矛盾(むじゅん)とは

意味

1つの物事と、もう1つの物事が一致しないこと。

言葉の由来 韓非子より

ある人物がこんな例え話を言っていた。「世間の人の中に矛(ほこ)と盾を売る物がいた。まず盾を取り出して、その盾の頑丈さは、どのような物もそれを突き通すことができないと、見物人に向かって褒めたてた。続いて、今度は矛(剣のようなもの)を取り出してまたその矛を褒めてこのように言った。私の矛を鋭さは、全ての物を突き通すと。すると見物をしていたある人が、すぐさまこれについて質問をした。それではあなたの矛であなたの盾を突き通してみたらどうなるのでしょう?と。矛と盾を売る人物は、言葉につまり返答できなかったという」

韓非子が伝えたかったこと

全ての盾を突き破る矛と全ての矛を突き通さない矛があれば、物理的にはどちらかが間違っていますよね。すなわち矛盾しているという事です。韓非子はこの例え話をして世の中の矛盾している事に対して議論する時間を使う事は無駄であると伝えたかったのです。

逆鱗(げきりん)とは

意味

目上の人の激しい怒り。

言葉の由来 韓非子より

龍という動物は従順なので、手なずけてその背にのることができる。ところが、その喉の下に直径が一尺の逆鱗(龍の全体を覆う鱗の中で一枚だけ逆向きに生えた鱗)がある。もしこの逆鱗に触れてしまう人がいれば、龍は必ずその人を殺してしまう。

韓非子が伝えたかったこと

龍を当時の国を治めるリーダー(君主)に例えたと言われています。龍と同じように君主にも触れてはいけない事すなわち逆鱗があるので、部下は絶対にそれについて触れてはならないという事です。現在にも受け継がれている逆鱗に触れてしまったは、目上の人の触れてはならない事に触れてしまったという事です。

 

守株(しゅしゅ)とは

意味

古い習慣を守り、全く進歩がないこと。

言葉の由来 韓非子より

昔、田んぼをせっせと耕している者がいた。その田んぼの中には切り株があった。ふと見ると一匹のウサギが走り抜けて、たまたまその切り株に当たり首の骨を折り死んだ。労せずにウサギを手に入れたこの男は、自分の仕事を放り出して、ひたすらその切り株を見守って、もう一度同じようにウサギを手に入れる事を願った。しかしウサギは二度と手に入る事もなく自分の仕事もせずに周りの人々から笑い者にされた。

韓非子が伝えたかったこと

過去の成功経験に頼りすぎてしまう事は危険だということを伝えたかったのでしょう。過去の成功にこだわりすぎているのは、この逸話に登場したウサギを切り株の前で待っている男の様に愚かであると言いたかったのでしょう。

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最後に

今回は中国の思想家韓非子から、受け継がれたと言われる言葉を紹介させていただきました。

こちらの記事も参考にしてみてください。

 

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