あなたは読書をしますか?
「本を読みたいけれど時間がなくて読めない。」という方も多くいるでしょう。
今回紹介する『余命3000文字』は通勤中や寝る前のすき間に簡単に読める小説です。
『余命3000文字』はいわゆるショートショートという分類の作品です。
ショートショートとは作品がとても短く約5分程度で読めるジャンルです。隙間時間に読む小説としてオススメというわけです。
余命3000文字 あらすじ・解説
5分程度で読める短編が26作収録されています。
『彼氏がサバ缶になった』、『幼馴染証明書』、『彼氏スイッチ』など斬新的な作品タイトルが多くあります。
どこからでも読めるので気になったタイトルから読んでみてはいかがでしょう。
タイトル『余命3000文字』は作品にもなっています。人は1分あたり平均で600文字を読む事ができます。3000文字なのでちょうど5分というわけですね。ぼくが個人的に面白かった短編をネタバレなしで。あらすじを解説していきます。
彼氏がサバ缶になった
「彼氏がサバ缶!?」とタイトルから疑問が出てくる作品です。タイトルの通り、朝目覚めたら横に寝ていた彼氏がコンビニとかで売っているような『サバ缶』になっていました。彼女はサバ缶の姿になってしまった彼氏と別れようかとも考えるのですが、最後に取った行動が・・・
心の洗濯屋さん
ムー二国というとても小さい王国に、パニチャという女の子が住んでいました。パニチャの父親と母親は『心の洗濯屋さん』という仕事をしていました。パニチャは毎日笑顔で幸せに暮らしていましたが、ある日の出来事がきっかけで家族の中が壊れ始めて・・・
焼き殺せよ恋心
主人公の少女はどうしようもなく恋をしていた。少女は部活の1年先輩に恋をしていていつでも彼のことを考えてしまい勉強にも集中できなくなっていました。しかし、少女の恋が実ることは極めて低く、この恋心を焼き殺そうと少女がとった驚愕の行動とは・・・
そのほかの短編あらすじ
「大変申し上げにくいのですが、あなたの余命はあと3000文字きっかりです。」医者から文字数で余命宣言された男の運命を描く『余命3000文字』
母のお腹の中で引きこもり妊娠6年目となった、ちっとも産まれてこようとしない退治が選んだまさかの選択とは。『出産拒否』
ずっと好きだった女の子の影を買った。一万円で。『影』
大繁盛している控えめに言っても美味しくないラーメン屋『食べログ1.8のラーメン屋』
気になる作品はありましたか?
すべて隙間時間の5分で読むことができるショートショートといわれるジャンルの作品が26編収録されています。
余命3000文字の作者
作者の村崎羯諦さんは1994年生まれ。
小説が苦手っていう方にオススメしたい本としてSNSのTiKTokでも大反響になっていました。
作者の村崎さんは小説投稿サイト『小説家になろう』で短編小説の投稿を中心に活動を行なっています。
余命3000文字の魅力
冒頭から何も説明なしに世界観に引き込まれるのがショートショートの魅力です。
テレビ番組の『世にも奇妙な物語』はみなさん、ご存知でしょうか。ショートショートは『世にも奇妙な物語』の世界観、構成に似ています。
『世にも奇妙な物語』には、大人になるための試験がある世界、記憶を売る事ができるシステム、ジャンケンで全てが決まってしまう法律など現代と全く違う世界観があります。
ほとんどの作品は現代と全く違う世界観なのに『なぜ?そんな世界になってしまったか』の理由が描かれていません。前提として物語の主人公たちが生きているのは『私たちとは違う世界』ですからその理由や説明の必要はないからです。
まさしく本書に収録されている『彼氏がサバ缶になった』の主人公の彼女もそうです。彼氏がサバ缶になって「え!そんなことってあんの?なんで?」って原因追求なんかしていたらショートショートという作品が成り立ちません、
物語の冒頭から、私たちとは違う世界観に引き込まれ、登場人物がそんな世界を当たり前のように受け入れている。世界観に理由を求めない。それこそがショートショートの魅力ではないでしょうか。
余命3000文字の口コミ・感想
Twitterでも感想がたくさん呟かれていました。
『余命3000文字』村崎羯諦
面白い短編集だった。全ての話に独特の世界観があり、読後は不思議な気持ちになった。17話目の『精神年齢10歳児』という話が特におすすめ。#読了 pic.twitter.com/3fBu38Rg6d— フミヤ@読書垢 (@WXotX9f2i94tG5X) March 29, 2021
「余命3000文字」#読了
26の短編集。あっという間に読める短編ばかり。長編と併読でき、出先に持ち歩いて読める。
中でも『彼氏がサバ缶になった』と『骸骨倶楽部』はバカバカしくもあり、爽快でもあり面白い。
笑いあり、感動あり風刺あり。手軽に読めて、26回の様々な読了感を味わえる。 pic.twitter.com/p3lXwsIGOd
— あん@読書垢 & 庭の花(初秋まで).·。·* (@Anne_dokusyo227) March 24, 2021
『余命3000文字』#読了
短くてサクッと読めるのに、笑ってしまうもの、泣きそうになるもの、考えさせられるもの…色んな作品に出会えた。
『彼氏がサバ缶になった』、『心の洗濯屋さん』、『↑の先』が個人的TOP 3。
何故か星新一さんの作品を思い出した。#読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/z60kiOINzd
— hayate (@boo_bio_pho) July 10, 2021
まとめ
今回は小説『余命3000文字』について紹介されていただきました。
ショートショートというジャンルの作品なので5分ほどで読めますから読書する時間がない方にもおすすめできる作品です。
余命3000文字は、アマゾンの電子書籍サービス『Kindle Unlimited』で無料で読むことができます。Kindleのサービスは特に特別な端末がなくても、あなたのお持ちのスマートフォンから読むことができます。
期間限定のキャンペーンも実施しているときがあるので詳細は公式HPで確認してみてください。
2022年に待望の続編『△の降る街』も出版されました!
ぜひ、読書を始めるきっかけになればと思います。