あなたは、幸せになりたいと思ってこの記事を見つけていただいたと思います。では、幸せとは何なのか。幸せについて考えてみたことはありますか?ぼくも寝る前とかに考えてみたことが多くあったのですが、あまり明確な答えは見つけられませんでした。
しかし、今回紹介する1冊『幸福の意外な正体』に幸せになるための方法や幸せとはそもそも何なのかが明確に書かれており目から鱗の内容でした。なので、この本はみなさんに絶対に紹介しないといけないと思い記事にしました。
この本を総評するとあなたの考え方で今起きている出来事も幸せなのか不幸せなのかが決まってしまうというのです。要はポジティブであれば物事も明るくなり幸せになるということのです。
それでは、ダニエル・ネトル著『幸福の意外な正体』から学んだことを参考に幸せになるためにはどうすればよいのかをテーマに記事を書いていきます。
- 幸せになりたい
- 幸せとは何なのか分からない
- 自分にとっての幸せとはなんなのか
幸せになりたいなら読んで欲しい1冊
あなたが本当に幸せになりたいと思っているならぜひ読んでいただきたい本はコチラです。
まず、前提として人は幸せになりたいのでしょうか。それにはギリシャの哲学者アリスティッポスが「人生の目的とは、幸せ(喜び)の総量を可能なかぎり大きくすることにある」という言葉を残しています。人は生まれながらにして幸せを追求する生き物だというのことです。ここでポイントになるのは幸せになることでなく幸せを追求することである。と言っているところです。
しかし、ここで問題として自分だけの幸せだけを追求してしまうことは果たして正しいと言えるのでしょうか。いわゆる功利主義といわれる考え方で有名な事例としては1884年、4人のイギリス人の船乗りが乗っていた船が、南太平洋の沖合で嵐に遭って沈没してしまった。4人は救命ボートで脱出をしたが、助かったのは3人だった。3人は雑用係の1人を食料にすることで命を繋いだのだ。イギリスに戻ると3人は逮捕され起訴されたが雑用係を殺さなければ4人全員は飢餓で死んでしまってた。(これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)より引用)
この例は、個人の幸せを最大化する考えの功利主義であれば4人が死ぬよりも1人が死んだ方が望ましいということになってしまいます。僕的には『人生の目的とは、社会・他人を不幸にせず喜び(幸せ)の総量を可能なかぎり大きくすることにある』が正しいのではないかと思います。
では、私たちが願っている『幸せの定義』とは果たして何なんでしょう。
3つの幸せの定義
幸せの定義は3つのレベルに分けられます。
私たちが「これがあれば幸せになれる!」と思っていることを実現したところで本当に幸せになれるのでしょうか。一時的であれば幸せになれるかもしれませんが、長い目で見れば答えは『NO』といえます。
みなさんの中での幸せの定義とは何でしょうか。いわゆる欲望と結びつくような金銭的な報酬や性的な欲求、美味しい食事、快適な睡眠などでしょうか。しかし、このような欲望を満たしても人の幸福度はほとんど変わらないといいます。
なぜなら、『適応現象』といわれるものがあるからです。『適応現象』の例を分かりやすくいえば宝くじの高額当選です。宝くじで1億円とか高額当選をしたとしても人はその状況に慣れてしまい結果として幸福度は年々落ちていき最終的には当選前の幸福度とほとんど変わらなくなるという実験結果があります。
欲望を満たしても結果としては満たされることはなく、また強い欲望を持ってしまい幸福度は下がってしまうというのです。
『幸福の意外な正体』では、幸せの定義を3段階に分類しています。ここで話をした欲望の解消はレベル1段階の『一時的な気持ち』であるといいます。私たちが本当に幸せになる方法は一時的な気持ちでの喜びや楽しさで幸せを感じることでなく、レベル2・3の気持ちのバランスを取ることが本当に幸せの定義であるといっています。
- レベル1 一時的な気持ち 喜びや楽しさ
- レベル2 気持ちのバランスの判断 充足感・生活の満足度
- レベル3 善良なる生活 美徳・潜在能力の開花
レベル2の幸福を得る
ここで重要な点としてレベル1の幸福のような一時的な喜びや楽しみに幸福を得るのではなくて、レベル2の幸福を得ることでみなさんが幸せになれる最良の方法です。
レベル2の幸福は気持ちのバランスが整っている状況をいいます。例えば、幸せな人がいたとしても毎日四六時中「自分は幸せだ!」と思う人はいないでしょう。ここで幸せを感じるのはポジティブな出来事とネガティブな出来事を比べた場合にポジティブな出来事が多かった人は幸せであると定義する考え方です。そうはいっても、実際には2つの感情を差し引きして自分が幸せだとか不幸せだとかを正確に判断できるような人はいませんよね。
そこでいよいよ出てくるのが根本的にネガティブな出来事を自分の中で減らして、ポジティブな感情を増やすことで、結果としてレベル2の幸福レベルまで高めることができるのです。
レベル3の幸福レベルについては僕の中でも要約しきれない内容なので、気になるかたは本書を手に取って確かめてみれください。
幸せになるには
私たちが幸せになるには『ネガティブな感情』でなく『ポジティブな感情』を多く持つことで結果として幸福度が上げることができるとお話ししました。
幸せのレベル2まで自分を高める方法は『ポジティブな感情』を増やしていくことです。人が幸せという言葉を使う時には『ポジティブな感情』と結びつく時だからです。
そこで、幸せになれる『ポジティブな感情を得る』ための考え方のポイントをまとめました。
- 周りの人と比較しない
- 他人は変えられないが自分は変えられる
- 幸せを追求するとむしろ不幸せになる
以上の3つのポイントが特に重要な『ポジティブな感情』を持ち幸せを感じる機会が多くなる内容です。
周りの人と比較しない
ここで1つ質問をします。『あなたは自分の生活にどの程度満足していますか?』という問いに答えてみましょう。どうでしょう?答えは見つかりましたか。
僕自身もこの問いの答えを探す時に無意識のうちに比較をしてしまいました。例えば『何と比べて?誰と比べて幸せか?』という比較です。自分は誰かより年収が高いから幸せだとか、周りの同僚は結婚しているけれど自分はしていないとか・・・
評論家であるH・Lメンケルは「富める者とは、自分の妻の姉妹の夫より、100ドル多く稼ぐ人だ」という言葉を残しています。また、ノーベル行動経済学を受賞した経済学者であるダニエル・カーネマンは年収が1,000万円を超えていても隣の同僚と年収が1万円低いだけでもモチベーションが下がってしまう研究結果も残しています(ファスト&スロー (上)より引用)
この、周りとの比較こそが私たちを幸せにできない理由なのです。この周りと比較してしまうというのは私たち人間の持って生まれた本質です。これは私たちの先祖が生き残るためにシステムとして搭載され『周りの1番うまい人に追いつけ追い越せ』で発達をしてきたからです。
周りと比較しても幸せになれないと思うことが大事なのです。
他人は変えられないが自分は変えられる
「他人と過去は変えられないが自分と未来は変えられる」という有名な言葉を心理学者のエリック・バーンが残しています。私たちがネガティブな感情を抱いてしまう大きな原因として『他人』と『過去』にあります。このエリック・バーンの言葉を意識するだけでネガティブな感情を抑えることができます。
人は誰でも周りに認められたいという『承認欲求』があります。この承認欲求こそが、人を不幸にしてしまう原因の1つであります。例えば、仕事でミスをしたときに周りからどう思われているのだろう。なんかいちいち気にする必要なんて無いんです。だって、人は変えられないですからね。
他人がどう思っているとか、過去の自分の経験に捉われて悩んでしまうことは、ネガティブな感情を生み出しやすく幸福度を下げてしまうでしょう。
幸せを追求するとむしろ不幸せになる
最後のポイントは『幸せを追求するとむしろ不幸せ』になってしまうということです!結構、衝撃的な内容ですよね。人は幸せな追求をする生き物でありながら、追求しようと思うことが不幸せになってしまうということなのです。この追求する幸せが何なのかということがポイントです。欲望を追求してはいけないということです。欲望はいつまでも欲しくなってしまうものです。
欲望を追求するよりも今の自分が置かれている立場に感謝をして、ポジティブな感情を多く自分の中で作り出していくことこそが幸せになれる近道なのです。幸せ・不幸を決めるのはあなた自身なのです。
僕が昔に読んだ童話『青い鳥』(有名ですねw)という物語があってチルチルとミチルという兄妹がいて、幸せになれるという青い鳥を探しに旅に出るのですが、見つけることができなかった。ただ、家に帰るとそこに青い鳥がいたー。(青い鳥 (新装版) (講談社青い鳥文庫))
という話なんですがまさしく、この童話のように今の自分が幸せなのか不幸せなのかは自分自身の気持ち次第ということです。
まとめ
今回は、幸せになりたいなら読んで欲しい1冊としてダニエル・ネルト著『幸福の意外な正体』を紹介させていただきました。主に本の内容を参考にして幸せの定義と幸せになる方法を紹介させていただきました。
人が幸福になるためには『ポジティブな感情』を増やしていくことだとお伝えしました。そのためには『周りと比較しない・他人と過去を変えられないと知る・幸せを追求しない方がよい』という3つのポイントをお伝えしました。
今回の記事では紹介できなかった年収の違いで幸福度は変わるのか。住んでいる地域によって幸福度は変わるのか。という研究結果などの結果を本書には収録されているので、ぜひ気になった方は本書を手にとってみてはいかがでしょうか。