今回は、教え方の極意を紹介していきます。
新入社員にどのように教育をして良いのか分からない
年上の部下に対して、どのように指導をしていけば良いのか
とお悩みの方も多くいらっしゃるでしょう。
そんな悩みも解決できる教え方の極意と具体的な内容を今回お伝えしていきましょう。
教え方の極意 率先垂範
率先垂範とは海軍軍人であった山本五十六氏が提唱していた教育の極意です。
率先垂範
やってみせて、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ。
という意味です。
この4つが教育の極意です。
まずは自分でやって見せてみる。やる事に対してなぜやるのか伝える。させてみせる。そして出来ていたら褒める。
これを心得る事で人は動いていくという事です。具体的に解説していきましょう。
そもそも教えるとは何か?
教えるということは相手から望ましい行動を引き出す行為です。
例えば新入社員が出来ない電話対応を出来るようにすること
これは出来ていない行動を出来るように教えることです。
もう1つは間違えている行動を正しい行動に変えることです。
全ての場面で教えるというのはこれに当てはまります。
・現場を通して新人営業マンにビジネスの基本を教える
・数学の授業で先生が長方形の面積の出し方を教える
・初めてのハンバーグ作りに失敗した夫に、正しい作り方を教える。
教えるということは相手から望ましい行動を引き起こす行為なのです。
正しく行動できるために何を伝えるのか
まずは何のためにやるのか目的を伝えましょう。
手段でなく目的がポイントです。
ここで有名な3人のレンガ積み職人の話の一節を紹介しましょう。
3人のレンガ積み職人
旅人が、建築現場で作業をしている人に「何をしているのか」と質問をした。
1人目のレンガ積み職人は「レンガを積んでいる」と答えた。
2人目のレンガ積み職人は「壁を造っている」と答えた。
3人目のレンガ積み職人は「大聖堂を造っている。神を讃えるためにね」と答えた。
目的をレンガを積むこと。神を讃えるため。と答えた人の仕事に向けた情熱の差は全く違うでしょう。
あなたが会社員であれば部下を教育するときの目的は会社の価値観や理念に基づいた内容にすれば部下の心に響くでしょう。
その上で率先垂範の『まずは、やってみせる』を実践しましょう。
具体的に伝える
教えるときの大きな落とし穴は具体的に伝えていないということです。
自分が知っていることは相手は何も分からないと考える事が大事です。
初めてのお使いを思い出してみましょう。
お母さんが100円の人参3本と、200円の牛乳パックを買ってきて。とだけ言った場合に果たして初めてのお使いは成功するでしょうか。
高確率で失敗すると思います。買い物をしてくる行為を具体的に伝えていないからです。
初めてのお使いであればやるべきことを時系列でチェックリストを渡したり、家の電話番号が書かれた紙も持たせるでしょう。
分からない事があれば青いエプロンをしていて名札が付いている人(店員)に聞くんだよ。とも伝えるかもしれません。
相手に立場にあった言い方を心がけてみましょう。
フィードバックをもらいましょう
分かっている事とできる事は違います。
伝えた相手に「分かりましたか?」なんて伝えてフィードバックしていたら危険です。
分かっていなくても答える可能性があります。そもそも言葉だけで実際に行動が出来ているか分からないからです。
そこで、実際にやってみせる事が大事です。
やっている姿を見て、自らがフィードバックしていく事です。
自分がどうしてもみる事が出来ない場合には、その場で内容を復唱してもらったりレポートを書いてもらうことも効果的です。
出来た行動に対して褒める
褒めることで重要なのは行動に対して褒めることです。
人格や性格を褒めることはせずに行動に対して行いましょう。
もはや人格や性格に対して怒るような上司がいたら誰もついてこなくなります。
何と言って褒めるかが大事ではなく誰に褒められたのかが大事です。
信頼関係を築いている人に褒められた時、言葉よりもその人に褒められた事に心が動きます。
やはり人の教育で欠かせないことは信頼関係です。信頼関係あってこそ人が付いてくる。
そのために率先垂範である『自分がやってみせる』事が本当に大事です。
これは教え方の極意ではないかと私は思います。
最後に
今回は、教え方の極意である『率先垂範』について紹介をしました。
信頼関係を築く事が教える上で本当に大切です。
信頼関係を造った上で教え方の極意であるやってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ。
を実践してみてはいかがでしょうか?
教え方の具体的な事例はベストセラー『教える技術』を参考にさせていだきました。