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推し、燃ゆ 宇佐見りん あらすじネタバレ感想 推しは背骨である。

今回は、推し燃ゆのあらすじネタバレ(少し含む)と感想を書きました。

推し、燃える

  • 第164回芥川賞を受賞した作品
  • 21歳現役女子大生が描いた作品
  • SNSで話題沸騰の作品

 

 

推し、燃ゆ あらすじ

推しが燃えた。ファンを殴ったらしい。という言葉から始まる本作。

好きなアイドルを推し、応援することが生活の中心になっている女子高生を描いた作品です。

高校生の主人公あかりは、アイドルグループ『まざま座』のメンバー上野真幸うえのまさきのファンである。いわゆる真幸推しということだ。

その推しがファンを殴ったというスキャンダルをSNSで知ることから物語が始まっていく。

主人公のあかりはアイドルグループの推しをしている普通の高校生と思わせるが、周りのみんなができることができずに学校にも家庭にもなじめていない。具体的な病名は本作では明かされていないがふたつの診断名が下されている。

勉強もうまくいかず推しのファングッズ・CDを買うため目的に行っているアルバイトでも毎回ミスが多い。社会で生きづらいと感じている主人公のあかり。

それでも推しを推すという行為が唯一あかりが生きているという実感をする事ができる手段なのだ。推しを応援することこそが生活を充実させてくれる存在というよりも生活全てを捧げて推しを推す行為のみが唯一の生きる価値になっていくあかり。

推しだけを追っている生活で、学校生活も家庭環境という環境がどんどん悪化してしまい様々なことが主人公あかりの周りに起きてしまうー。

そもそも推しとは

推しは、アイドルメンバーの一員のファンというような認識でしょうか。

アイドルグループの〇〇推しというような使い方でしょう。

これは好きなキャラクター、声優、広く自分の好きなものに使われている。

この推しを推すという行為にも色々な種類があるという事だ。

恋愛感情を持っていたり、眺めているだけで良いというタイプ。

主人公のあかりは、推しの全てを解釈していきたいというタイプである。良い部分だけでなく悪い部分も全てを解釈したい。

出演した作品や、ラジオで発言した内容をブログに解釈をしている。

推しの見ている世界を自分も見たいという事です。

高校の同級生で友人である成美は恋愛感情として地下アイドルを推してる。主人公のあかりとは対照的に描かれている。

今では担当という言葉も使われていたりする。僕はその2つの違いは分かりませんが・・・

推しは宗教的な存在である

昔から人は何かを信奉し生きている価値を支えているものがあると思う。

原因不明の疫病が蔓延した時代には寺を建設して病気が無くなるのを願い、祈ったりしていた。

今も昔も人はとかく弱いという事ですね。だからこそ何かに対して祈ったり、信奉をする。

何かに支えられていなければ不安や恐怖に押しつぶされて、たってもいられなくなるという事なんでしょう。

だから主人公のあかりは自分の社会で生きていく辛さや、悲しさを推しという信教を作る事で生きている価値を見つけたかったのでしょう。

あかりは『推しは背骨である』という。

背骨とは体の大切な部分ですね。背骨には大きく3つの重要な役割があり、体を支える役割、体を動かす役割、神経の保護があります。

体・心を支えてくれている推しはまさに背骨であるという事です。

SNSの口コミ

推し、燃ゆ 感想

この記事を書いた僕は推しという存在を持ったことがありません。ただ、もっと広い視野で考えてみれば尊敬できる人物がいます。その存在は推しと変わらないのではないかと考えました。

その人のようになりたいとか、どうゆう事を考えているのか。と思うことが多くある。判断に困った時には常にあの人だったらどうするのか?と考えることも多くある。

これこそまさしく推しと変わらないのではないか。

人はとかく弱い存在であると僕は思います。自分も本当に弱い人間であると実感しています。だからこそ支えてくれる存在が必要だということが凄く分かる。それを今の時代では推しという形で自分の支えとなる背骨という機能としての存在となっている。

推しとはまさしく、信教・価値観ということだ。

しかし、主人公のあかりが推しているようなアイドルグループの一員は、現実に実在する人である。神のような存在でない。人であるから当然歳を取るし、いつかは亡くなる。

芸能人であるからプライベートのスキャンダルがあり炎上する事もある。

冒頭『推しが燃えた。ファンを殴ったらしい。』と始まるようにファンの女性を殴ってしまったというようなスキャンダルネタもある。そしてアイドルメンバーの脱退や解散で芸能界からも推しが引退してしまうことも当然ある。作中でもそういう場面が描かれています。その時に推しは背骨であると信奉し生きる価値としていた主人公のあかりはどのうような心境でどういう行動を取ってしまうのか?

それはぜひ、本作を読んで確かめてみてください。ページ数も120ほどで一気に読めてしまう作品です。