書評

『世界は贈与でできている』今の時代を生き抜くための哲学書 書評・感想

今回、紹介したい本は近内悠太さん『世界は贈与でできている』です。

ニューノーマルと言われる今の時代を切り拓く哲学書として話題になっている本です。

贈与というといわゆる与える『GIVE』をイメージされる方が多いのでは無いでしょうか?

『ギブアンドテイク』という事です。ただ今の時代にはギブアンドテイクという存在は見返りを求めてしまう行為です。「あなたのことを助けてあげるよ。で、あなたは私に何をくれるの?」ということですね。これは贈与ではなく偽善行為であると近内さんは本書で伝えています。『贈与』の意味とは、我々は今の時代にどのように『贈与』をしていかなければならないのか?

世界は贈与でできている 書評・感想

最有望の哲学者、「希望」のデビュー作。「仕事のやりがい」「生きる意味」「大切な人とのつながり」-。なぜ僕らは、狂おしいほどにこれらを追い求めるのか?どうすれば「幸福」に生きられるのか?ビジネスパーソンから学生まで、見通しが立たない現代を生き抜くための愛と知的興奮に満ちた“新しい哲学”の誕生!

出版社より引用

著者のプロフィール

著者の近内悠太(ちかうちゆうた)さんは1985年の神奈川生まれ。

教育者であり哲学研究者。

本書がデビュー著作だそうです。

本の概要

『人』が今のニューノーマルの時代を生き抜いていく為の哲学書です。人は生まれた時には一人で生き抜いていくことができない。何故なら歩くこともできずに食べるものも周りの人から与えてもらわなければならない。そういう風に人は進化をしてきた。

お互いが助けあうように『人』は出来ている。だって生まれた時には一人で生きていくことは出来ないのだから、人として生きていく以上助け合うという本能が埋め込まれている。

本書では、『贈与』というのがテーマになっている。著者の近内さんは贈与とは『ギブ&テイク』と同じだと考える人がいるが全く違うと言っています。『ギブ&テイク』には限界点があると。

『ギブ』するという行為は、『テイク』という報酬を求めてしまう行為です。よって与えている相手のために行う行為ではなく自分に返ってくる報酬の為であると。すなわち贈与ではなく偽善行為であると言っている。

見返りを求めない事ことが『贈与』であり、『贈与』という行為は相手に伝わってしまったら意味が無いということです。それは、贈与という行為を与えられた人が気づいてしまったら『贈与』という行為を返さなければいけないという呪いにかけられてしまうという事です。与えられたことは返さないといけないと人の本能に埋め込まれてしまっているのです。

今の時代に求められている『贈与』とは自分が与える側になるのではなく『返す側』になろうということだ。どういう事かというと僕らは、生まれた時から様々な先人たちから『贈与』をもらっている。

例えば、当たり前のように使っている電車・スマートフォン・病院だったりだ。これは生まれた時にはすでにあって無いのが間違っていてあるのが当たり前の感覚になってしまうことがある。

ただ、当たり前の事は見えない人(本書ではアンサンシング・ヒーローと言われています)や先人たちのおかげで当たり前で無いことも当たり前だと思ってしまうのだ。これこそ、本書で伝えたい『贈与』であり、常に僕らの世界は贈与でできているという事だ。

その今の当たり前の現象を贈与・与えられていると感謝をして自分のできることをまた見えない形で『贈与』していく、繋いでいく使命を今の現代を生き抜く人に必要な行為であると書かれている。(全てを伝えきれないので詳しくは本書を手にとってみてください)

読んだ感想

目から鱗が落ちる内容が詰まった良本でした。今の現実を違う目線でみるという事が大事だと思いました。真実や現象からさらに深い情報を得たり、過去を掘り下げることで違う見方をする事ができるし『贈与』されている感謝を思い出す。

有名なシャーロックホームズは「見ることと観察することは違う」という名言がある通り、ただ物事を見ているだけでは何も気づく事が出来ない。大事なのは現象や事実を観察する事だという事です。

今の便利な世の中が当たり前だと思わずに観察をして『贈与』されているという感謝の気持ちを持って自分も何か世の中に役に立てる事は無いかと考えさせられました。特に今はコロナ禍の中で当たり前だと思った事が変わって、気づかされる事も多いです。常に感謝の気持ちを忘れずに生きているのではなく『生かされている』という感謝の気持ちを忘れずに日々、生き抜いていきましょう。

最後まで読んでいただいてありがとうございました(^ ^)

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